身体障害者療護施設・マイトーラ
積雪3mという豪雪地帯に建設された重度の身体障害者の療護施設である。敷地は緩やかな傾斜地であり入所者の殆どが車椅子生活であるので、床をスキップさせることで日常生活が中2階と2階の2フロアのみで過ごせる様に計画した。プレストレストコンクリートの梁を懸けた大屋根の下に、生活の中心となる集い広場と食堂を設け、そこから延びる2本の居室棟で中庭を挟んでいる。食堂や居室棟にはハイサイドライトを設け、積雪時の採光が確保できる様に工夫している。特に4人用の居室は、廊下側のベッドにも陽が入るので効果的である。仕上げは体に優しく酷しい使用にも耐えうるということで、木を始めとした自然素材を多く用いて、暖かく安らぎのある空間を創り出している。